中10日で先発した楽天滝中瞭太投手(26)が、5回3安打3失点の粘投で2勝目を挙げた。敵地での2位ソフトバンクとの首位攻防ラウンド初戦。1回に味方失策も絡んで3点を失ったが、2回以降は立て直して相手打線を無安打に封じ、逆転での今季ソフトバンク戦初勝利を呼び込んだ。

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打たれた!切り替えた!勝った!滝中が気持ちを切らさず粘投し、4月8日西武戦(メットライフドーム)以来、自身約1カ月ぶりとなる白星をゲット。「本当にうれしいです。野手のみなさんとリリーフ陣、みんなに勝ちをつけてもらったので、本当に感謝しています」と喜んだ。

初回、いきなり1番周東に安打と盗塁を許した。続く柳田は遊飛に抑えたが、3番グラシアルの遊撃へのゴロを処理した小深田の送球を、一塁手内田が失策。周東が生還し先制点を許した。その後も相手の流れをとめられず1イニング3失点。敵地で厳しい立ち上がりとなった。

それでも「1人1人、丁寧に投げるのが自分の持ち味」と自分の役割に再集中した。「初回はバタバタしたけど、うまく切り替えられたかなと思います」。2回以降は丁寧に低めに集め、強力打線に的を絞らせなかった。ベンチで見守った石井GM兼監督も「最初はどうなることかと思ったけど、イニングを進めていくうちにホームベース板を広く使えた。なんとか5回は持ってくれたと思います。あの(1回の)後、壊さずに辛抱強く投げてくれたと思います」と評価した。

昨年はペイペイドームで2度登板しており「けっこうペイペイドームの雰囲気だったりとか、その試合に入るまでの雰囲気が好き。ビジターだと、すごいアウェーと感じるので、そこにのまれないように入っていきたい」。宣言通り雰囲気にのまれず、相手打線をのみ込んだ。「引き続き丁寧なピッチングをしていきたいと思います」。これからも自分の役割に徹し、白星を積み重ねていく決意だ。【鈴木正章】

▽楽天島内(4番で決勝打を含む2安打3打点)「なるべく4番は打ちたくないと日頃から言ってるんですが。4番じゃなかったらもっと打ってると思います。これを(石井GM兼監督が)聞いて、明日何番になってるか楽しみです」

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