全セのヤクルト村上宗隆内野手(21)が、「日産リーフ賞」を受賞した。ホームランダービー2日間を通じて、打球の平均速度が一番速かった選手に贈呈される協賛社特別賞で、村上は準決勝で敗退したものの、時速157キロを計測。2位タイ155キロで並んだ西武山川、阪神佐藤輝を上回った。「めちゃめちゃきつかったですけど、リーフ賞もいただけてうれしいです。打球速度も飛距離ももっと伸ばして、たくさんホームランを打てるように頑張ります」と振り返った。

前半戦ではセ・リーグ2位の26本塁打を放ち、自身2度目のホームランダービー出場権をゲット。1回戦ではソフトバンク柳田の5本塁打を1本上回って、勝ち抜いたが、準決勝では優勝したオリックス吉田正の6本塁打に届かず、5本塁打で敗退した。「優勝目指して頑張りたい」と意気込んで臨んだが、悲願達成とはならなかった。

それでも持ち前の長打力を発揮。弾丸ライナーで柵越えなど、豪快な打撃で“初タイトル”を獲得した。日産自動車株式会社日本マーケティング本部副本部長の増田泰久氏から日産リーフを贈呈され、パネルを受け取ると、笑顔を見せた。同車はCO2排出量ゼロの100%電気自動車(EV)で、電気自動車ならではのワクワクする加速感が魅力。次世代を担う村上に、うってつけの表彰となった。

村上は西武平良とともに最年少の21歳で東京オリンピック(五輪)を戦う侍ジャパンのメンバーに選出された。日の丸を背負い、金メダルを争う戦いの前に、弾みをつける形となった。五輪出場が決まった時には「本当に野球人生というか、すべてをかけて挑みたいと思います」と並々ならぬ覚悟を口にしていた。“日本一”の打球速度を、五輪の舞台でも発揮させ、今度は世界を驚かせる。