日本ハム斎藤佑樹投手(33)の引退試合が、10月17日オリックス戦(札幌ドーム)に決まった。3日イースタン・リーグ最終戦のDeNA戦(鎌ケ谷)に登板予定で、その後、体の状態を見た上で1軍に合流する見込み。札幌ドームでの登板は、19年9月27日オリックス戦以来、751日ぶり。プロデビューを飾った北海道で、ファンに感謝の投球を披露する。

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佑ちゃんが“始まりの地”へ帰って来る。前日1日に現役引退を発表した斎藤の引退試合が、17日オリックス戦に決まった。2日の試合前「ファンの皆さんに、感謝とともに早く伝えなきゃと思ったので」と明かした栗山監督は「ごめん。勝手に言っちゃったけど。向こうにも言っていないのに」と、フライング気味の公表に苦笑いだ。斎藤が札幌ドームで登板するとなれば、実に751日ぶり。単独での入団会見、プロ初先発勝利、開幕投手での初完投勝利など、数々の思い出が染み込んだマウンドに、再び立つ。

右肘靱帯(じんたい)の断裂を抱えている斎藤は、今季ここまで1度も1軍昇格はなく、現在も2軍で調整中。3日には、イースタン・リーグ最終戦となるDeNA戦での登板を予定しており、体の状態に問題がなければ、1軍に合流する見込みだ。栗山監督は「体のこともあるので、そんなには長くは投げられない。肩が、あまり良くないので」としており、起用法については明らかにしていない。

まずは、3日の2軍戦で、千葉・鎌ケ谷のファンへ感謝を届ける。引退発表から一夜明け、斎藤は「まだ、あまり実感はありません。皆さんに(引退を)発表できて、ホッとしています」と、柔らかい表情を見せた。翌日に控えた2軍最終戦のマウンドへ「四球を出さないように、しないとね」と笑い「鎌ケ谷では、ずっと投げたくないと思ってプレーしていたのに、寂しくなっちゃう日が来るなんて…。改めて、きれいな球場ですよね」と、グラウンドを見つめた。

3日のチケットは、すでに完売。17日オリックス戦は3日から一般販売が始まる。斎藤は「最後に皆さんに感謝を伝えて、終われたら」。北海道でも、千葉でも、プロ11年の感謝を込めて、ラストゲームに臨む。【中島宙恵】