最多勝を狙う広島九里亜蓮投手(30)は、リーグトップ13勝の阪神青柳に追いつくことはできなかった。先発した阪神戦で、佐藤輝に豪快な3ランを浴びるなど6回2/3、137球を投げて4失点。12勝から白星を積み上げることはできなかった。前日23日にリーグ4位が決まったチームは、中継ぎ陣も崩れて完敗した。

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初のタイトル獲得へ、痛い足踏みとなった。最多勝を狙う広島九里は、6回2/3 4失点。青柳に並ぶトップの13勝目はならなかった。

1回を3者凡退で斬ったが、2回1死から連打で一、三塁。佐藤輝を追い込みながらも、内角球が中に入り、右翼席後方に3ランを運ばれた。序盤で3点ビハインド。「打たれたので。どういう風にしていけばいいか、考えながらやっていきたい」。試合後も自分に納得できない様子だった。

3回以降は粘り強く投げ、6回までで球数は120球に達した。それでも続投した7回は、3試合連続の中5日登板も影響したのか、1点を失って途中降板。「あそこで行かせていただいたことを意気に感じて、0点で帰れればよかったけど、回の途中で降りてしまった。もっとしっかりとやらないといけないなと、自分で受け止めて、できるようにやっていきたい」。首脳陣のアシストに応えられず、唇をかんだ。

登板機会はあと1試合。青柳が26日にチーム最終戦の中日戦で14勝目を挙げ、2勝差となれば厳しくなる。それでも「チャンスがあれば取りたい。しっかりとした投球をしないと意味がない。そのための準備をしていきたい」と諦めない姿勢を示した。【前原淳】

▽広島佐々岡監督(九里について)「球数は多くなりましたが、何とか粘り強く投げていたので(勝たせてあげたかった)。最後の最後まで、可能である限りは(登板を)考えている」