DeNAは、6番右翼に抜てきした蝦名達夫外野手(24)の起用がズバッとはまった。

4回無死二塁。二塁ゴロは二塁走者のソトを三塁に進める進塁打となった。次打者関根の勝ち越し右犠飛につながった。6回1死二塁の守備では、牧原大の右中間への大飛球を懸命に下がって好捕した。嫌な流れを断ち切った。6回の攻撃では、1死から四球で出塁。三塁進塁後、嶺井の三ゴロで好スタートを切り、本塁を陥れた。

三浦監督は試合後、スタメン抜てきの理由を説明した。「昨日の打席での姿を見て、スタメンで使ってみたいという気になった。印象に残ったのは、ファウルした時の悔しがり方。その後、追い込まれても食らい付いていく。何か起こしてくれる。使ってみようという気にさせてくれた」。前日25日のソフトバンク2回戦。蝦名は7回に代打で右前打を放っていた。カウント2-2からの安打という結果以上に、気迫を見せたことが、ハマの番長の心を捉えていた。

実は昨年、蝦名は消極的な姿勢を繰り返していた。9月9日巨人戦、同21日ヤクルト戦、同24日広島戦と、代打で3試合にわたり、3打席連続の見逃し三振。これがシーズン最終の3打席となっていた。2軍で好成績を残しても、1軍では結果が出ない日々。年が変わってようやく、闘志が前面に出るようになった。

三浦監督は「今日は期待にこたえてくれた。進塁打が非常に大きかった。牧の本塁打の後、二塁打のソトを三塁に進めてくれた。ああいうのが大きい。1本打つだけじゃなくて。守備も走塁もそうですけど」と絶賛した。

5得点のうち、本塁打以外の3点は犠飛、野選、内野ゴロで挙げた。三浦監督が今季、求めている野球を体現。記録を見れば3打数無安打に終わった蝦名だが、勝利を引き寄せる、陰の立役者となった。【斎藤直樹】

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