阪神糸原健斗内野手(29)は「満塁男」を襲名する勢いだ。

1回2死満塁、1ボール2ストライク。中日福谷の内角スライダーに食らいつき、しぶとく一、二塁間を破った。打線を勢いづける先制打。「みんながつないでくれた満塁のチャンスの打席でしたし、追い込まれてからもしぶとく打ち返すことができました。抜けてくれて良かったです」。蒸し暑い空気を一気に吹き飛ばし、チームを大勝に導いた。

春先は不振にあえいだが、徐々に持ち味のしぶとさ、勝負強さを取り戻しつつある。試合前時点で今季中日戦は打率1割2分5厘と苦しんでいたが、負のデータを感じさせない復調ぶりだ。前日24日も6回1死満塁で2点打。これで今季、満塁の場面で9打数4安打8打点、打率4割4分4厘と上々の数字が並ぶ。

チーム屈指のつなぎ役が状態を取り戻せば、打線が線になるのは必然の流れ。矢野監督は「誰かが極端に調子が悪いとかが減ってきている。なんとかつないでいけば、次の中でなんとかできるとか、そういう線で攻撃できているのが表れているのかなと思います」と納得顔。虎打線が「形」を取り戻してきた。

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