コーチ1年目の経験を新たなポジションで生かす。来季から打撃コーチに就任する巨人亀井善行外野守備兼走塁コーチ(40)が18日、目指すべき打撃コーチ像を語った。

川崎市のジャイアンツ球場での秋季練習では、打撃チーフコーチに就任する大久保博元氏(55)と熱心に打撃指導にあたっている。「仕事は完全に変わりましたけど、僕も三塁コーチャーに立ってみて、1年間見させてもらって、いろいろと思うところもありましたし、バッティングでね。来シーズン、打撃コーチとなってそれを生かせるかなと」。

現役引退後、間髪入れずに1軍コーチに就任した。「自分自身も勉強だと思っていた。いろいろな目線で僕は今シーズン見ていたので」。外野守備と走塁が専門だったが、三塁コーチとして攻撃面にも携わった。定点から観測する日々で、思うことがあった。

「この場面、なんでそういう打ち方をするかなって、簡単にそこ打っときゃ1点入るのにな、とか」

この日に取り入れたケース打撃練習を、秋季練習に参加する坂本や丸も若手にまじって行った。

「実際試合をしてるの主力なんでね、主力がやってくんないとチームって勝てないと思うし、主力がやるから若手もやるみたいなね、背中を見てやるっていう、そういうのもやっぱ伝えなきゃいけない。主力の人が意識してやってもらえれば、僕はもっといいかなと思います」。

打球方向も意識させている。「今、僕が言っているのは引っ張り禁止。とにかくセンター。流し打ちも止めてくれと」。狙いは「強い打球を打つ」こと。「どうやったらそこに強い打球を打てるのか考えてくれと言っている。で、キャンプ終盤には引っ張りも解放しますよと。そしたら打球は自然とすっ飛んでいくから。とにかく今は我慢して打って、苦しく打ってくれと」。冷静かつ論理的に指導にあたっている。

現役時代からの話しやすさも変わらない。「選手が迷わないようにコミュニケーション取りながら。いろいろ考え方はあると思うので、押し付けないようにリスペクトしながら、こっちも選手の考えを思ってあげなきゃいけない」。巨人のV奪還へ、対話を繰り返しながら打力アップに尽力していく。

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