投打「二刀流」ではなく、オンリーワンの「矢沢流」で勝負する。日本ハムのドラフト1位日体大・矢沢宏太投手(22)が21日、横浜市内にある同大健志台キャンパスで指名あいさつを受けた。その場で、稲葉篤紀GM(50)から走攻守投の「矢沢流」という新キャッチフレーズを拝命。二刀流の枠にとどまらないプレースタイルをプロでも継続し、新たなプロ野球選手像をつくりあげることを誓った。
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矢沢の心に、稲葉GMの言葉がスーッと染み込んだ。「『矢沢流』で、新しいものをつくっていこう」。ドラフト会議から一夜明け。1位指名を受けた日本ハムとのファーストコンタクトで、プレースタイルにぴったりと当てはまるキャッチフレーズが決まった。
矢沢 僕の中では(投打)2つをやっているというより、僕が今までやってきた野球をやっているという感じで。それを、どう表現したらいいのかなとは思っていました。どうしても大谷選手と比べられることが多いんですけど“僕は僕”と思っているので、そういう言葉をいただいて、すごくうれしく思いました。
当たり前のように“走攻守投”をこなす矢沢にとって、投打「二刀流」と形容されるのは少し違和感があった。投げて、打つだけではない。外野を守っても、走塁でも、誰よりも一番を目指してやってきた。プロに進んでも、決して枠組みにとらわれない「矢沢流」。球団としても、強い思いを込めて命名した。
稲葉GM 自然と出ましたね。矢沢さんというと、あの矢沢永吉さんではなく、「矢沢流」でオンリーワンになる、というね。
大渕GM補佐兼スカウト部長 ネクスト大谷翔平ではなくて、GMもおっしゃった「矢沢流」を、これから我々と一緒にやっていこうと。いろんな使い方ができる。スターターとして1回放って、すぐに守りに行くとか。そういう意味では我々も楽しみ。
新庄監督も外野から試合終盤にマウンドへ上がり、再び外野へ戻るという起用プランも一例として挙げていた。あまり前例がなくても、誰もが夢を膨らませる「矢沢流」。本人も「いろんな可能性を求めてやっていきたい」と意欲十分だ。
22日は首都大学野球秋季リーグの桜美林大戦に臨む。勝利すれば、優勝が決まる。「1位指名していただいて、それにふさわしいプレーができるように。明日の試合も、その先の(出場を決めている)関東大会(関東地区大学野球選手権)も頑張っていきたい」。大学野球も「矢沢流」で有終の美を飾り、プロへ進む。【木下大輔】
○…矢沢が、新庄監督が背負う「1番」への思いを明かした。ドラフト当日に続いて「昨日も言わせていただいたんですけど、いつかは背番号1を活躍して付けられるような選手になりたい」と、熱意があふれ出た。新庄監督は前夜、チーム内で“ポスト背番号1”を競い合っている状況を踏まえて「自分でポジションをつかんで、来年もし活躍したとしたら渡します」と明言。矢沢は「誰からも認められるような、そういう存在でなければ付けられないと思う。誰からも応援してもらって、認められるような選手になりたい」と力強く話した。



