理想はシーツよ。阪神岡田彰布監督(65)が10日、来季の獲得が決定的となっているシェルドン・ノイジー内野手(28=前アスレチックス3A)に、元阪神アンディー・シーツ氏(51)さながらの打棒を期待した。ABCラジオ「サクサク土曜日 中邨雄二です」に生出演。3番打者として05年リーグ優勝に貢献した助っ人を引き合いに出し、アーチ量産ではなくつなぎの役割を担うことを望んだ。

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岡田監督が朝のラジオ番組で新助っ人砲について熱弁を振るった。獲得候補のノイジーの話題となり、映像をチェックしたという指揮官は「いくら外国人でパワーヒッターでもね、甲子園でホームラン30、40本は無理よ。それだったら右に打てるから、そういうつながりという役割もできると思うんでね」とイメージした。

理想のタイプはシーツ氏だ。広島から05年に移籍加入した助っ人砲で、同年は「3番一塁」に定着して137試合に出場。広角へ打ち分ける打撃技術を武器に、打率2割8分9厘、19本塁打、85打点と奮闘し、リーグ優勝の原動力となった。指揮官は「(シーツのように)ああいうつなぎの方がね。やっぱ甲子園の球場を考えると、チームにはいい影響を与えると思う」とうなずいた。

ノイジーはメジャーでこそ結果を残せていないものの、指揮官が「確実性がある」と認める打撃力で、マイナーでは今季25試合で驚異の打率3割9分8厘をマーク。同通算でも517試合で打率2割9分9厘と、中距離砲として申し分ない成績を残している。クリーンアップ候補の大山、佐藤輝へつなぐ打撃で、チャンスメーク連発に期待がかかる。

さらに「今はレフトは外国人で考えてる」と明言した。新助っ人としてホアン・ミエセス外野手(27=前レッドソックス3A)も加入する見込みだが、「ノイジーの方は一応メインで取った。2人(同時にスタメンで)は使わないと思いますよ」と話し、現時点で開幕左翼はノイジーが有力だ。

新助っ人は来週中にも正式に獲得が発表される予定。高打率が期待される“シーツ2世”として、第2次岡田阪神を支える存在となりそうだ。【古財稜明】

◆シェルドン・ノイジー 1994年12月10日生まれ、米テキサス州出身。オクラホマ大から16年メジャードラフト2巡目でナショナルズから指名され契約。マイナーを経て17年にアスレチックスに移籍し、19年にメジャー初出場。21年はドジャースでプレーし、22年は再びアスレチックスに移籍。今季は内野の全ポジションを守ったほか、投手としても3試合に登板した。メジャー通算147試合で打率2割1分2厘、7本塁打、37打点。身長183センチ、体重105キロ。右投げ右打ち。

◆阪神時代05~07年のシーツ 広島時代の03~04年は通算48本塁打。阪神1年目の05年は遊撃から一塁にコンバート。不動の3番打者として、赤星、鳥谷の上位打線に続き、金本、今岡と中軸を形成した。優勝した05年の19本塁打、85打点はともにチーム3位。虎には07年まで3年間在籍し、463安打、47本塁打、214打点、打率2割8分3厘。全3シーズンで一塁手のゴールデングラブ賞を受賞した。

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