そら1軍スタートよ。阪神岡田彰布監督(65)が9日、兵庫・西宮市の鳴尾浜球場で初日を迎えた新人合同自主トレを視察した。即戦力として期待するドラフト1位森下翔太外野手(22=中大)が、右足コンディション不良で、まさかの別メニュー調整。それでも指揮官は、2月の春季キャンプ1軍スタート方針を変えないと明言した。
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右翼のレギュラー候補の思わぬ別メニュー調整にも、岡田監督は泰然自若としていた。ドラフト1位森下が右足コンディション不良で新人合同自主トレ初日から出遅れた。それでも指揮官は意に介さない。「12月にちょっと右足をやったみたい。タイムを測るようなものをやると無理するから。だいぶいいみたい。1月中には普通通りできると思う」。春季キャンプは沖縄・宜野座の1軍スタートを明言していたが、その方針も不変。「今のところは変わらない」と言い放った。
2月11日、12日にはほとんどの選手を起用し、紅白戦を実施する予定。森下の実戦デビューも変更はない見通しだ。キャンプ序盤はサインプレーや守備の連係などチームプレーにも取り組む方向。「新しい人はそこに入れておかないと。チームの方針とかが分からない」。右の強打者として、レギュラー候補に挙げている。だからこそ、信頼は揺るがず、スケジュール変更も考えない。
この日、岡田監督は新人7選手を集め、穏やかな表情で約2分の訓示を垂れた。「無理してアピールする必要もない。みんな集まると、いいとこ見せようというのは当然出ると思うけど、そうじゃなしに。つまらんケガは、ほんとね自分も損するし、チームにとってもマイナス。トレーナーと十分注意して。とにかく頑張っていこうや」。森下のことが念頭にあったのか、過度なアピールは不要であることを強調した。
注目のドラフト1位は、ジョギングとキャッチボールを終えると室内練習場へ移動した。岡田監督の言葉を練習後に伝え聞いた森下は「素直に楽しみです。自分がどれだけパフォーマンス、アピールできるか。その期待にはしっかり応えたい。1軍で行くからには1軍で最後までいって、なおかつスタメンを勝ち取る」と、右翼の定位置獲得に燃える。2月1日のキャンプインまではまだ3週間ある。「焦ってはいないので、ゆっくりやっていきたい。大事を取って。ゆっくりゆっくり頑張りたい」と自らに言い聞かせるように言った。ええもんはええんよ-。指揮官の期待に応え、「アレ(=優勝)」への大事なピースとなる。【石橋隆雄】
<近年の阪神ドラフト最上位選手の新人合同自主トレ初日>
◆13年 藤浪はいきなりブルペン入りし、捕手を立たせたまま7分間で30球を投げた。新人としては極めて異例の行動も、事前に担当スカウトを通じて首脳陣に希望を伝え、承諾を得ていた。
◆16年 高山は前年秋に右手有鉤(ゆうこう)骨骨折で手術したが、順調に回復。屋外でのトス打撃143スイングなど、視察した金本監督に元気なところを見せた。
◆17年 大山はキャッチボールですっぽ抜けた1球が室内練習場の天井に届いた。雨天のため打撃練習はできなかったが、肩で強烈なインパクトを残した。
◆20年 西純の右翼でのキャッチボールを、春季キャンプ臨時コーチで電撃視察した山本昌氏がチェック。キャンプでの指導を心待ちにした。
◆22年 プロ初日に矢野監督からの引退の時を意識しろという内容の訓示に森木は表情を引き締め、「一番頼られる投手になりたい」と自覚たっぷりだった。
〇…ドラフト2位の門別啓人投手(18=東海大札幌)も新人合同自主トレ初日から別メニュー調整となった。6日入寮後の発熱など体調不良の影響で、この日は大事を取った。グラウンドで岡田監督の訓示を聞いた後に室内に移動し、汗を流した。入寮時には「合同自主トレの時から、自分から(練習を)工夫してやりたい」と意気込んでいた。すでに症状は回復しており、早期の全体練習合流となりそうだ。



