自身開幕2連勝を目指し、ソフトバンク石川柊太投手(31)が11日の日本ハム戦(ペイペイドーム)で今季本拠地初先発する。

「良い方に転んでくれるのが、本拠地だと思っている。そう、信じて。マウンドに『頼むぞ』と。気持ちと声をかけながらやりたい。本拠地での声出し(応援)も久しぶり。その声援に応えられるように頑張りたい」と力を込めた。地の利を生かして鷹党の期待に応え、首位を走るチームをさらに勢いづける意気込みだ。

前回4日の敵地オリックス戦では今季初登板初勝利をつかんだ。「ぼちぼち」と謙遜するが、7回を4安打無失点、7奪三振の好投。無四死球で、昨季リーグ最多57与四球の悪癖も改善させた。「ストライクゾーンで勝負する。気持ち的な部分、技術的な部分もそうですが、攻めの投球ができたら」とテンポ良く打ち取り、自軍に流れを呼び込む。

相性は気にしない。昨季日本ハム戦に4試合先発。1勝3敗と負け越したが「相性は波だと思う。相性良いと思ってたら悪くなったり、相性の悪かった選手が良くなったり、自分は逆を取れるようにやっていきたい」と言う。現在、最下位に沈む相手との一戦になるが、油断は一切ない。「1発のある打者が多い。タイミングをずらすとか、うまくやれたら良い」と気持ちを引き締めた。

刺激もある。公私ともに親交が深かった1学年下の後輩、メッツ千賀がデビュー2連勝を決めた。「土俵が違い過ぎて、追いついているかも分からないですけど、彼(千賀)らしい投球をしているので、自分も自分らしい投球ができれば」。自身も2連勝で、負けない快投を海の向こうに届ける。【佐藤究】

 

◆石川と千賀 2人は毎オフ、自主トレをともにするなど公私ともに親交は深い。22年は沖縄・宮古島、今年は米シアトルで行い、高橋礼も参加した。石川の投じるフォークは千賀の「お化けフォーク」を参考にしたものだ。育成出身という共通点もある。背番号3桁からメジャーリーガーとなった後輩の姿は、石川の発奮材料になっている。「(千賀と比較するのは)おこがましい」と常々言うが「遠いアメリカで自分の名前が(千賀に)届くような活躍がしたい」と意気込む。苦楽をともにした元同僚の存在は、大きな原動力になり続ける。

○…愛する妻のためにも腕を振る。石川は今年1月に元SKE48の大場美奈さんと結婚。前回登板の4日オリックス戦(京セラドーム大阪)では愛妻も現地応援する中、記念すべき結婚後初勝利を挙げた。「その都度、渡してたらあれじゃないですか?」と勝利球は渡さなかったが「けがしてないのが『一番安心する』って言ってた。結果も大事ですけど(けがで)心配させないように。良いタイミングがあれば、(勝利してボールを)あげたい」と笑顔で話した。

 

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