中日細川成也外野手(24)が、DeNAバウアーにソロ2発を浴びせ、今季初のサヨナラ勝ち&2度目の3連勝に貢献した。古巣相手にプロ初の4安打も記録。未完の大器が現役ドラフトを機に急成長中だ。

1本目の4号は2点を先制された直後の1回、カットボールを左翼席中段まで運んだ。2本目の5号は6回、スライダーを右翼席最前列に運ぶ同点弾。「狙い(球)は言いたくない。自分の中でいいスイングができたのが一番かなと思います。いい投手から打てたことは自信になります」。メジャーの20年サイ・ヤング賞右腕を打ち砕いたが、浮かれることなく、ヒーローインタビューに応じた。

昨年12月、初めて導入された現役ドラフトで新加入した。DeNA6シーズンでマークした本塁打は6本。そんな男が、5月13日のヤクルト戦で放った移籍1号から12試合で5発と量産態勢に突入した。キャンプから和田打撃コーチの指導を受け、タイミングの取り方と「間」の重要性を再認識した成果が出始めた。

打撃3部門でチームトップに立ち、3番に定着した今も早出での打撃チェックは欠かさない。「僕の中ではルーティン。いい形で(試合に)臨めるように。いい時間になっています」。バウアーからプロ初の1試合2発を含む3安打。8回には伊勢から右翼線二塁打を放った。DeNA戦はこれで18打数7安打、打率3割8分9厘の大当たり。「(古巣は)気にしないようにしています」と苦笑いしたが、恩返しはまだまだ続きそうだ。【安藤宏樹】

◆細川成也(ほそかわ・せいや)1998年(平10)8月4日生まれ、茨城県出身。明秀学園日立から16年ドラフト5位でDeNA入団。17年10月3日中日戦で初打席本塁打。翌4日にはデビュー戦から2試合連続アーチ。20年はイースタンで本塁打王、打点王、最高出塁率。22年オフに現役ドラフトで中日移籍。今季推定年俸990万円。179センチ、98キロ。右投げ右打ち。

▽中日福(同点の7回2死満塁のピンチで登板。代打オースティンを3ボールから空振り三振)「内容は反省するところがありました。ただ、最高の結果で終われてよかったです」

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