ソフトバンク有原航平投手(30)が、真夏の反撃戦線を引っ張る。
8月1日の西武戦(ベルーナドーム)に先発予定。ここまで1完封を含む4勝2敗、防御率1・92の安定感を誇る右腕は「気持ちで頑張ります」と覚悟を示した。チームは7月に7勝15敗と大失速し、首位オリックスとは7ゲーム差。球界史には7月末の7差から逆転優勝を飾った例もあるだけに、有原がV字回復への先陣を切る。
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ソフトバンクは7月を7勝15敗で終えた。中盤には泥沼の12連敗を経験。首位から3位に後退し、トップを走るオリックスとは7ゲーム差が開いた。今季は残り53試合。もう足止めは許されない状況下で、新加入右腕がチームを引っ張る。
有原が8月1日の敵地西武戦に先発する。ここまで4勝2敗、防御率1・92。前回登板の7月25日オリックス戦では、日本球界で3年ぶりとなる完封劇を見せた。「カード頭で大事なところを投げさせてもらっている。チームのために1イニングでも頑張りたい」。この日はペイペイドームで投手練習に参加し、黙々と調整。抜群の安定感を誇る「火曜の男」が、真夏の反撃戦線で先陣を切る。
鬼門は昔の話だ。ベルーナドームは日本ハム時代に通算5試合で防御率9・35と苦手にしていたが、今季の6月30日に8回2安打1失点の快投で克服。「以前よりは普通に臨める。前回みたいに頑張りたい」。所沢の蒸し暑さにも「しっかり水分とるくらいしかできない。あとは気持ちで頑張ります」と、キッパリ。クールな顔を引き締めた。
最近では11年の中日なども、7月末に7差以上が開いての逆転優勝を飾っている。月別最多、26試合が予定されている8月のV字回復は決して不可能ではない。有原は「1試合1試合が大事。その中で選手は本当に1球1球大切にすることしかできない。変に意識せず、とにかく自分にできることをしっかり」と足元を見つめた。
2試合連続完封なら、球団では18年の武田以来5年ぶりになる。西武はエース高橋を立ててきただけに、投手戦となりそうだ。「映像やデータを見ながら、とにかく粘り強く打たせるピッチングができれば」。覚悟を胸に、空路で東上した。【只松憲】
▽8月の逆転劇
◆58年西鉄 7月24日に1位南海に最大11差、31日にも10・5差。8月以降に稲尾が50試合中31試合に投げる奮闘を見せ、この間17勝(1敗)を挙げた。3冠王にあと1打点と迫った中西ら打線も奮起し、奇跡の逆転Vを飾った。日本シリーズでも巨人に3連敗から4連勝。
◆63年西鉄 7月12日時点で首位南海に最大14・5差をつけられ、同月末も13差の4位。ところが南海が失速。西鉄は9月以降32勝13敗2分けと勝ち進み、シーズン最後の近鉄4連戦に全勝。NPB最大の逆転優勝を成し遂げた。
◆98年西武 1位の日本ハムから7月29日に最大10差と開き、31日にも9差あった。秋場に入り西口、石井貴、豊田らが故障から復帰し、波に乗った。100試合時点で首位に立てなかった球団の優勝は史上初。
◆08年巨人 阪神が独走し、7月9日には13差。7月末にも9・5差と離された。阪神は新井貴の故障などを機に連敗が続き、セ最大の逆転Vを果たした。優勝球団が首位に立った期間11日は、当時の最短記録。
◆11年中日 7月31日には首位ヤクルトから9差離され、8月3日時点で10差。4日以降のヤクルト直接対決に10勝2敗1分けと圧倒し、逆転に成功した。9月22日の落合監督退任発表で一気にチームが団結。名将をVで送り出した。



