大逆転優勝へ、先発陣の奮起がカギを握る。ソフトバンク斉藤和巳投手コーチ(45)が悩める先発陣に奮起を促した。「長いイニングを投げられる先発ピッチャーがおらへん。抜けている投手がいない。中6日で(先発ローテを)回りたいなら結果を残してもらうしかない」。熱くゲキを飛ばし、「柱」の出現を求めた。

絶対的エースの不在…。今年のホークスを象徴している。現状、規定投球回に到達している投手はゼロ。勝ち頭はベテラン左腕、和田の6勝だ。一方の首位オリックスは山本が両リーグ最多の11勝、山下が9勝、山崎福は8勝、宮城も7勝と潤沢な布陣をそろえる。斉藤和投手コーチは「(ソフトバンクは)パ・リーグで先発の平均イニングが一番少ないチーム。大きな課題です」とバッサリ。かつてシーズン20勝をマークした同コーチは、どこかもどかしそうに頭を抱えた。

首位オリックスとは9・5ゲーム差。前夜は最下位に沈む日本ハムに2戦5被弾で連敗し、自力Vの可能性が今季3度目の消滅となった。「チームがなかなか流れに乗れない」と受け止め、「まあ(日本)ハムに関してはホームランでずっとやられている。重く受け止めてやっていきたいなと思います」。カード別最多の被弾数は20試合で27本に膨れあがり、バッテリー間での改善が急務だとした。

当初は15日から首位オリックスとの3連戦が組まれていた。1戦も落とせない直接対決には板東、有原、和田を投入する予定だったが、台風7号の影響で初戦が中止になった。斉藤和投手コーチはこの日、本拠地で投手練習を見守り、「全員、もうみんなに期待しています」と語気を強めた。【佐藤究】

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