北海道・旭川市出身のロッテ田中楓基投手(20)が26日、イースタン・リーグの日本ハム戦(旭川)に先発し、3回2安打無失点と故郷で快投した。

家族や旭川実の後輩も観戦する前でプレーし「気合を入れて来た。良い結果をみんなに見せられて良かった」と安堵(あんど)した。

同球場での登板は、高3夏の北北海道大会1回戦(対帯広大谷)以来2年ぶり。当時は先発し6回途中6失点と打ち込まれて右翼の守備に回り、チームも延長タイブレークの末、10-12で敗れた。「最後の登板が一番記憶に残っています。ああいう経験はしたくない。プロで頑張る材料になりました」と振り返った。

21年育成1位でロッテに入団し「体づくりをずっと課題にして取り組んできました。技術的なところは真っすぐの質や変化球の種類。引き出しを増やすところをやっています」。腰回りが大きくなり、体重は高校時代から約8キロ増の82キロ、球速も最速148キロから152キロにアップした。

背番号は育成登録の120。「次は支配下になって2ケタ背番号で戻ってきたい。エスコンフィールドでも投げてみたい」。プロとして初の故郷での登板で得た手応えを、1軍投手としての凱旋(がいせん)につなげる。【永野高輔】