その規格外ぶりが、この日はロッテ佐々木朗希投手(21)のあだとなった。左脇腹肉離れからの復帰2戦目は、未知のベルーナドーム。3回3失点で負け投手になった。プロ4年目、すべての実戦68試合目にして初のマウンド。初回、1番岸の2球目に文字通り、滑った。

「軸足と着地足の砂が違うのと、傾斜がないのは他(の球場)とはもちろん違うなと」

屋外でなく、厳密には屋内でもないベルーナドーム。環境面でマウンド管理も大変だ。球場側は日々、着地足にも綿密な注意を払うが、大物右腕の踏み込み足は着地の砂部分を越えた。その幅は「10センチくらい」と黒木投手コーチ。足場を気にして制球も乱れ、初回は38球中15球がボール球だった。2者連続死球はプロ初。最速160キロもマークしたが、3回を投げ終えてのストライク率58・6%も、プロ入り後ワーストとなった。

言い訳はしない。「いろいろあると思いますけど、その中でやっていかないといけないので」。2回以降は踏み込み足を狭めて投げた。同じマウンドを踏んで9勝目を挙げた西武隅田が驚く。「僕も今年、ステップ幅を広げました。でも彼の着地は僕より1足半も先。異次元です。しかも2回からステップ幅を狭めて、着地足を砂地に合わせてて」と証言した。

吉井監督は言葉を選びつつ「今日のはノーカウント」とし、ステップ幅と着地の砂部分をアジャストさせて投げたことに「歩幅が狭くなると、そのパワーをだいたい上半身のどこかで代用するので」とリカバリーを心配。整え直し、次へ進む。【金子真仁】

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