巨人は15日、中田翔内野手(34)との複数年契約を合意解除したと発表した。

中田翔は昨オフに新たに結んだ年俸3億円の3年契約を2年残して、オプトアウト(契約を終了できる選択権)の権利を行使した。米大リーグでは契約に盛り込まれることも多い条項だが、NPBで複数年契約を結びながら権利行使することは極めて異例。14日に申請期限を迎えたFAではなく、人的、金銭の補償もともなわない自由契約選手として他球団への移籍を目指すことになった。

12月1日に公示される巨人の保留者名簿には掲載されず、以降は自由契約選手になる。

中田翔は今季、92試合で打率2割5分5厘、15本塁打、37打点。5月に右太もも裏の肉離れで離脱するとルーキー門脇が三塁でのスタメンが増加した。4番岡本和が一塁にコンバートされたことで、一塁の中田翔が押し出されるようにスタメンが減少。21試合の代打出場はキャリア最多だった。(金額は推定)

中田翔のコメントは以下の通り。

「この度、私中田翔は、巨人軍との3年契約をオプトアウトさせていただくことにしました。野球を続けるチャンスを与えてくださった読売巨人軍の皆様には、感謝してもしきれません。そして、ファンの皆様、チームメート、監督、コーチ、球団スタッフの皆様、全てが最高の環境でプレーさせていただけたこと、本当に有難うございました。今の自分は、打席に立ち続けたい、グラウンドに立ち続けたい、その気持ちで一杯です。そのようなチャンスをいただけるお話があれば有難いです。また、プロ野球選手としての私のキャリアを理解し、温かく応援してくださった皆様への感謝の気持ちを胸に、グラウンドでの全力プレーを1年でも長くお見せしたいです」