阪神糸原健斗内野手(31)が7日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、1000万円ダウンの7000万円でサインした。

「個人としては正直悔しい思いもありましたし、その中でしっかり、与えられた仕事を全うしようと思ったので、その中でチームが、僕自身は全然よくはなかったですけど、チームが優勝して、日本一になれて、報われたというか、すごくいい1年になりました」

今季は主に左の代打の切り札として出場。出場試合数は22年の132試合から半減の69試合にとどまったが、劣勢ムードの中での四球や、口火を切るヒットを放つなどで出塁し、抜群の集中力をみせてチームに勝利を運んだ。シーズン中の成績は2割3分6厘、0本塁打、5打点だった。

オリックスとの日本シリーズでも代打中心に出場したが、11月4日には「7番DH」で先発出場し、マルチ安打を記録するなど、10打数4安打、打率4割と短期決戦でも勝負強さを発揮した。

中堅組としてムードメーカー的な役割も担い、新助っ人のミエセスの相棒としてもサポートに徹した。「1人で知らない国に野球しにきて、心細い部分も絶対あると思うので、積極的にはコミュニケーションを取ろうと思ってましたけど。こんなに仲良くなれるとは正直思ってなかったですね」。来季ミエセスの残留も決定しており、「野球以外で目立っていたので、来年は野球で目立ってほしいですね」と笑顔でエールを送った。(金額は推定)