3色フォークで新庄監督をオトしてローテ入りだ! 日本ハム田中瑛斗投手(24)が来季に向け、フォークボールのバリエーションを増やす。今季は右肩痛の影響で出遅れた影響もあり、1軍での登板は2試合にとどまった。6年目のシーズンを終了し、縦に落ちる変化球の改良に着手。右肩の状態も「全く心配なく投げられてる」と万全の状態で激しいローテ争いに挑む。

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新庄監督をオトすための秘策を準備した。田中瑛は「空振りを取りたい時のフォークと、カウントを稼ぎたい時のフォークとか。そういうイメージでやってます」と言った。目指すはフォークの複数化。現在、自主トレを行っている千葉・鎌ケ谷で着手しており、「もうある程度まとまってます。2、3種類投げられるようになったら」と手応えも上々。打者との駆け引きの中で意図的に投げ分ける「3色フォーク」の使い手となれば、投球の幅も、チャンスも広がる目算だ。

課題を肌で感じていた。先発した8月31日ロッテ戦(ZOZOマリン)では1点リードの4回2死一、二塁と三振が欲しい場面で山口に逆転打を浴びた。苦い経験から「空振りが取れる球」の習得が今オフのテーマ。今季の2軍戦でも、結果が求められる立場ながら何度もチャレンジはしていた。フォークの握りは「ほぼ毎試合ちょっとずつ変えてたぐらい、いろいろやってはいました」と試行錯誤を繰り返していた。

完成への道が開けてきた「3色フォーク」に加えて、スライダーも「空振りを取れるところに投げる」と変化の質を高めようと取り組んでいる。すべては7年目で初めて「食い込めるように」と現実的な目標として掲げる開幕ローテ入りをつかむため。すでに新庄監督は来季の開幕ローテは5人で開幕投手の伊藤、加藤貴、オリックスからFAで加入した山崎の内定を公表済み。残り2枠を金村、根本、北山らと争う田中瑛は「僕が投げます」と言葉の切れ味も鋭い。自由自在にボールを落として、バットを振らせて、監督の首を縦に振らせる。【黒須亮】

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