日本ハムが新年早々、日米大争奪戦を制して大型補強に成功した。新外国人としてメジャー通算108本塁打のフランミル・レイエス外野手(28)を獲得することが6日、分かった。近日中にも発表される。今冬に参加したドミニカ共和国のウインターリーグで本塁打王にも輝いたチーム待望の長距離砲。課題の長打力不足を解消するための新助っ人加入で、就任3年目を迎えた新庄剛志監督(51)のバックアップ態勢が強力に整ってきた。

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日本ハムが日米で去就が注目されていた“大物”を振り向かせた。身長196センチ、体重120キロの巨漢大砲で、メジャー通算108本塁打のレイエスと契約合意に達したことが明らかになった。今冬に参加したドミニカ共和国のウインターリーグではレギュラーシーズン41試合出場で9本塁打、34打点で打撃2冠。パワーヒッターとしての貫禄を示した。

昨季プレーしたロイヤルズでは19試合で2本塁打と振るわず、5月に自由契約となっていた。それでも母国で復活をアピールする活躍で、再びレイエス株は上昇。国内ではソフトバンクやDeNA、さらにガーディアンズやツインズなど複数のメジャー球団も関心を示しているとされてきた。そんな日米大争奪戦を制したのは、オリックスからFA宣言した山崎を獲得するなど積極補強を進めている日本ハムだった。

これで今オフの新外国人選手は5人目(支配下は4人)となった。野手は昨季から在籍する捕手や一塁を守るマルティネスと、新助っ人の俊足外野手スティーブンソンに続いて3人目。レイエスはウインターリーグで主にDHでの出場が多かった。守備重視の新庄監督だけに、昨季までは固定されていなかったDH枠の筆頭候補に挙がってくることも予想される。そうなれば、22年首位打者の松本剛や昨季25本塁打の万波、左翼も守る野村に俊足が武器の五十幡ら外野陣のレギュラー争いも、熾烈(しれつ)さが増しそうだ。

また、待望の長距離砲獲得でチーム内の底上げにも大きな期待がかかる。昨季はチーム本塁打数が100本塁打でリーグ4位タイだった。22年シーズンと同じ数字で、広かった札幌ドームに比べて狭くなったエスコンフィールドに本拠地を移しても、長打力の課題解消には至らなかった。実績十分のレイエスが加わることで清宮や万波、野村といった既存選手に与える刺激も大きい、新年早々のビッグな補強となった。

◆フランミル・レイエス 1995年7月7日、ドミニカ共和国生まれ。11年パドレス入団。18年にメジャー昇格。19年途中にバウアー(前DeNA)プイグらとの三角トレードでインディアンス移籍。2球団で自己最多の37本塁打。22年8月にカブス移籍。23年はロイヤルズからナショナルズと渡り、自由契約となった。昨季は打率1割8分6厘、2本塁打、7打点。メジャー通算548試合で打率2割4分9厘、108本塁打、285打点。196センチ、120キロ。右投げ右打ち。

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