中日は14日、17日阪神とのオープン戦(バンテリンドーム)で、昨年10月10日に亡くなったOB中利夫さんの追悼遥拝所をバンテリンドームに設置することを発表した。午前10時半から午後3時まで設置され、立浪監督ら選手も試合前練習後に訪れる予定。阪神戦では、追悼セレモニーも行われ、中さんの現役時代を振り返る映像なども流される。

中さんは、55年に前橋高(群馬)から中日入り。60年には50盗塁、67年には打率3割4分3厘でタイトルを獲得した。高木守道との1、2番コンビは、他球団の脅威となり、通算81三塁打は現在もセ・リーグ最多と、俊足巧打の外野手として一時代を築いた。72年に引退。通算1877試合出場で1820安打、139本塁打、541打点、打率2割7分7厘、347盗塁。ベストナイン5度。引退後はコーチに転じ、78年から3年間は監督を務めた。また87~90年には広島のコーチや2軍監督を歴任。同球団のOB以外では、異例の起用となった。その後は評論家活動などを行い、昨年10月10日に、誤嚥(ごえん)性肺炎のため名古屋市内の病院で死去した。87歳。

◆中利夫(なか・としお)1936年(昭11)4月28日生まれ、群馬県出身。前橋高では、東大受験と迷った末にプロ入り。60年盗塁王、67年首位打者。中日一筋でプレーし72年引退。現役時代の登録名は64年「三夫」65年以降は「暁生」。通算1820安打は球団7位、347盗塁は同3位。引退後は中日コーチや監督、広島でもコーチを務めた。現役時代は168センチ、73キロ。左投げ左打ち。

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