マウンドが青く染まった。青きユニホームの誇りを胸に、毎年目標に掲げる「全国青覇(せいは)」を達成した。中本牧シニアが初優勝を狙う大阪福島を6-2で破り、26年ぶり2度目の優勝を成し遂げた。
当時の主力メンバー大河原正人氏(現東芝監督)の息子・遼人(2年)が背番号17でベンチ入り。創設から指揮を執る村上林吉監督(75)は「2度の優勝を親子で味わうなんて、すごいことだよねえ」と目を細めた。長く少年たちを叱咤(しった)激励してきたからこその感激を、人ごとのようにひょうひょうとかみしめていた。
この日も先発・鈴木陽仁(3年)が、シャープな打撃と機動力で今大会をかき回してきた大阪福島打線を6回2失点に抑えた。大会MVPを受賞した左腕と、「背番号1」の小林鉄三郎(3年)がベストナインの投手部門に選出されたように、昨年から全国大会で活躍する左腕2枚看板が盤石だった。
繊細な鈴木と鉄腕・小林。タイプの違う2人をリードする北垣旺己(3年)は「試合前も試合中もできるだけ会話するようにして、その日の感じをつかんでいます。2人とも制球がいいし、受けていて楽しいです」と静かに話す。冷静な女房役が、コーチに徹底的に教えてもらったという配球が随所にさえ渡り、快投を引き出した。2年生の立花虎之介がマウンドに上がった4点差の最終回無死一塁の場面でも「気配を感じた」と盗塁を警戒。鋭い洞察力と素早い二塁送球で三振併殺を完成させ、大阪福島の機動力を封じ込んだ。
昨年は春の全国選抜4強、夏の全国選手権準優勝、ジャイアンツカップ4強と頂点を目前にして悔しさを味わった。永山浬主将(3年)は「今年は全国完全青覇が目標。まず1つ達成できてよかったです」と胸を張った。前回優勝の1998年(平10)は同じ横浜で松坂大輔擁する横浜高が甲子園春夏連覇、横浜ベイスターズが日本一と「横浜旋風」が吹き抜けた。ただの優勝ではない。ハマの伝説がここから始まる…かもしれない!!【特別編集委員・久我悟】
大阪福島・中尾学監督(初の決勝戦で、序盤の失点が響き機動力が生かし切れず)「残念ですが、最後まであきらめず、攻撃も守りも攻めの姿勢を貫いてくれた。自分たちの持ち味をは発揮できました」



