巨人が5年ぶり国内復帰を決断した筒香嘉智外野手(32=ジャイアンツFA)の獲得調査していることを7日、明言した。阿部慎之助監督(45)がDeNA戦後に明かした。すでに水面下で交渉に入り、複数年契約を提示している模様。19年オフにポスティングによるメジャー挑戦後、マイナー、独立リーグを含む7球団を渡り歩いた筒香に、最大限の敬意と評価を示した上で、誠意を伝えながら本格的に獲得へ動く。

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海の向こうで挑戦し続ける男に届けた。阿部監督は「調査はしていただいているみたいだから。選手としては実績十分だし、人間性も素晴らしい」。5年ぶり日本球界復帰を決断した筒香の獲得調査に乗り出していることを、現場の陣頭指揮を執る監督自ら明言した。同時に、プロ野球選手としての能力だけにとどまらず、ハングリーに米国の地を渡り歩き夢を追い続ける1人の人間としても“ラブコール”を送った。

阿部監督が公の場で自ら口にすることが、熱意と誠意の表れだった。3月21日にジ軍をFAとなってから水面下での交渉に入り、複数年の大型契約を提示しているとみられる。その交渉のさなか、国内復帰を決断したタイミングで、指揮官が明言することが最大の敬意だった。外野の強打者という補強ポイントとの合致について問われても「そうかもね」と暗に認めた。それほど必要な「人間」だった。

キャンプから外野手はキャリア問わず激しい競争を促してきた。実際にドラフト3位のルーキー佐々木がオープン戦で台頭。一方で、新外国人オドーアが開幕3日前に電撃退団したことは計算外だった。開幕から若手を抜てきするラインアップが続き、レギュラーの丸を左翼に固定できず、梶谷も左膝の古傷で2軍再調整を余儀なくされた。筒香獲得となれば、日米通算223本塁打という強力な打撃力だけでなく、浅野、萩尾、佐々木ら成長著しい若手の模範にもなる。巨人という組織において必要不可欠な存在と位置付け、本格的に獲得に乗り出すとみられる。

筒香は近日中にも帰国する予定。古巣・DeNAなど複数球団が調査に乗り出している状況下、丁寧に交渉を続けていく。

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