トヨタ自動車東日本が初の日本選手権出場に王手をかけた。日本製紙石巻を4-0で破り、11大会ぶりの決勝進出。2年目左腕の中村隆一投手(24=国士舘大)が先発し、9回3安打で完封。打っては、4回に瀬戸泰地内野手(26=桐蔭横浜大)が先制3ランを放った。TDKは七十七銀行に5-0で勝利した。5日、日本選手権出場枠を懸けた決勝が行われる。

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9回2死一塁、中村はラストバッターをチェンジアップで右飛に打ち取り、社会人初完封を果たした。「チームとしても、個人的にもここが勝負どころという場面だったので、とても自信になりました」と胸を張った。雪辱のマウンドだった。昨年も準決勝で日本製紙石巻と対戦。そのときも先発したが5回2失点で、チームは完封負けした。「自分の中ではリベンジのつもりで挑みました」。初回を3者凡退。ブルペンでも走っていた直球と変化球を織り交ぜ、2回以降も凡打の山を築いた。連打を許さず三塁を踏ませなかった。

今年で2年目。東都大学リーグで力を蓄え、社会人野球の道に進んだ。中里優介投手(30=花巻東)ら先輩投手に、投球や社会人のスケジュールでもベストパフォーマンスを発揮できるノウハウを学んだ。「去年と違って安定してきましたし、特に(試合の)入りがよくなりました」と感謝している。

大谷龍太監督(37)も成長株の好投を「持ち味を全て出して、今までで一番の投球をしてくれました」とたたえた。18年の都市対抗野球以来7年ぶりとなる全国の舞台まであと1勝。指揮官は「相手がどこであれ、自分たちの野球をする。1球の重みを大事にしていきたいと思います」と前だけを見据えた。【高橋香奈】

○…4回1死一、二塁で、瀬戸が相手左腕の直球を左翼席に運んだ。一振りで空気を変え「後輩を引っ張っていかなければならない立場で、結果で示すのが一番のインパクトだと思うのでよかったです」と喜んだ。在籍5年目で初の決勝へ。「あとひとつというところまで来たこともなかったので、死に物狂いで泥くさく勝ちにいきたいです」と意気込んだ。