西幕下5枚目の大辻(21=高田川)が、2つの部屋から力をもらい、新十両昇進へ奮闘中だ。今場所は残り1番で4勝2敗とすでに勝ち越し。もう1勝上積みすれば、関取の仲間入りを果たす可能性もある。高田川部屋は前頭湘南乃海ら4人の関取が在籍。部屋での稽古も充実しているが、大辻はさらに片男波部屋の前頭玉鷲の付け人を務め、金言を送ってもらっていた。
「親方と玉鷲関、普通の人の2倍勉強できて感謝です」。場所前、玉鷲は高田川部屋に連日、出稽古し、大辻は「毎日、たっぷり稽古をつけてもらった」という。今場所、大辻が勝ち越しを決めた9日目に玉鷲は3敗目。優勝争いから後退した取組後も玉鷲は「今日は大辻の勝ち越し。それが一番」と悔しさを押し殺して笑顔。付け人を祝った。
片男波部屋は力士4人、うち2人が関取。人手不足で同じ二所ノ関一門の大辻が、約2年前から付け人を務めてきた。関取に昇進すれば、付け人を卒業する。「家族みたいな存在なのでさみしい。でもそれが一番の恩返し」。勝てば最高位更新が確実な、千秋楽の残り1番へ力を込めた。【高田文太】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)


