関取衆最年長40歳の前頭玉鷲(片男波)が、春場所が行われている大阪らしい気分転換で、好調を維持している。この日は16歳下の前頭平戸海に激勝。1度は土俵際まで押し込まれながらも、一気に盛り返した。自らが土俵下まで転落するほど、勢いよく押し倒し。「前に出てよかった。横にいなしたりしていたら差されていた」と、最後は一直線に相手を土俵外へと追いやり、4勝2敗とした。

初土俵以来、無休を続ける“鉄人”も「1日1日全力なので疲れている」と、苦笑いを浮かべる。宿舎に帰ると「ふとんにドンッていう感じ。あとはただ、ゴロゴロ」と、横になって疲労回復に努めるという。かつてはゲームに夢中になったこともあるが、現在のリラックスタイムは、もっぱら「吉本新喜劇」の鑑賞。「川畑(泰史)さんが大好き。顔パンパンとか最高」と、取組後の支度部屋で思い出し、大笑いしていた。

春場所は実は、18年を最後に6年連続で負け越している。吉本新喜劇は以前から好きで、本拠地は春場所の会場からほど近い「なんばグランド花月」。初の生鑑賞をしたくても、緊張感の高まる場所前や場所中はもちろん、負け越すと場所後も行きづらい。「もちろん見たい」と生鑑賞を熱望し、今年こそチャンス到来と思いきや「場所後は忙しくて…」と難しそう。その分、スマートフォンを手に大笑いできる時間を大切にしている。【高田文太】

平戸海(右)を押し倒しで破った玉鷲(撮影・前田充)
平戸海(右)を押し倒しで破った玉鷲(撮影・前田充)