浦和MF武藤雄樹(27)が、プロレスラー武藤敬司(53)と初めて対面した。6日にWRESTLE-1の後楽園ホール大会に招待され、リング上で本人に花束贈呈も行った。その流れでLOVEポーズ共演も果たした。「ちょっと硬いんだよなあ」と本家から指の形を指南される一幕もあった。

 その後の6人タッグ戦では、プロレスラー武藤のチームは敗れてしまったが、浦和の武藤は「知ってる技を見せてくれたので、興奮しました」と目を輝かせた。シャイニング・ウィザードやドラゴン・スクリュー、フラッシング・エルボーや低空ドロップキックが飛び出すたび「出た!」と身を乗り出していた。

 プロレスラー武藤が技の合間に、客席の浦和の武藤に向かってLOVEポーズを繰り出す場面もあった。浦和の武藤はとっさのことで、ポーズを返すことができず「うわー、展開についていけなかった」と悔しがっていた。

 2人は昨年、日刊スポーツの紙面を通して、LOVEポーズ使用公認のやりとりをしたことがきっかけで、ツイッター上での交流が始まっていた。会場でのプロレス観戦は初という浦和の武藤は「すごい迫力でした」とうなずいた。

 浦和も球際の激しさ、強さを追求するスタイル。武藤も身体を張った攻守で貢献しているが、巨漢レスラーをそろえ、肉体の激しいぶつかり合いを強調するWRESTLE-1の別次元の「デュエル」には、ただただ驚くばかり。「今のはやばい!」と何度も叫んでいた。

 試合後、ロッカールームに浦和の武藤を招いたプロレスラー武藤は「いつも日刊スポーツで見てるよ。なんか初めて会うような感じがしないなあ」と歓迎した。前日まで米国でプロモーション活動をしていたが、その合間にWCWで一緒にリングに上がっていたスティングの引退報道に触れていた。

 「なんかセンチメンタルになっちゃってたんだけどさ、帰国して日刊スポーツを開いたら、昨日もゴールを決めたって記事が載っていたんだよね。あれでホントに元気をもらったよ」。5月3日には浦和に招待され、アジアチャンピオンズリーグ浦項戦を埼玉スタジアムで観戦することも決定した。4・6後楽園ホールでの電撃合体を機に、2人の武藤の共闘が本格スタートした。