母校に負けず“ラッキー7回KO”だ! 世界3階級覇者のWBO世界フライ級王者田中恒成(24=畑中)が19日、同級1位ジョナサン・ゴンサレス(28=プエルトリコ)との2度目の防衛戦(24日、愛知・武田テバオーシャンアリーナ)を前に名古屋市内の同ジムで公開練習を行った。

田中の母校・中京学院大中京(岐阜)が夏の甲子園でベスト4入りした。在学時は「野球部はスポーツクラス、ボクシング部の僕は普通科。練習場所も結構離れてたんで」とさほど接点はなかった。それでも、後輩の快進撃はうれしい。

「昨日もテレビで見ました。6-3ですよね? ああいう勝ち方、姿を見ると、ありきたりだけど“僕も頑張ろう”と思います」。逆転勝ちした作新学院との準々決勝を楽しんだ。同ジムの畑中清詞会長(52)は「みなさん、恒成の試合も7回に注目してね」-。

中京学院大中京は7回にビッグイニングを作る。北照との2回戦は4点とって4-3、東海大相模との3回戦は7点とって9-4、そして作新学院戦は2点とって6-3。田中はV2戦の理想の展開を問われて「序盤は距離をとって…7回ぐらい」と母校と同じ“ラッキー7”のKOを予告した。

調整は順調だ。この日はシャドーボクシング、ミット打ちを1ラウンドずつ。スピードが持ち味の挑戦者を、スピードで圧倒して勝つというノルマを自ら課してきた。減量過程で疲労のピークにあるにもかかわらず、シャープで力強い動きを見せた。「必ずKOで勝ちます」。たくましい中京学院大中京の球児に負けない強さを見せる。準備は万全だ。