プロレスリングヒートアップのユニバーサル&PWL WORLD2冠王者TAMURA(41)から初防衛戦の相手に指名された藤波辰爾(67)が、日刊スポーツの取材に応じ「お前の挑戦なんてまだ早い」と態度を保留した。

TAMURAは、11日のヒートアップの大会で、ベルト奪取後に「とどろきアリーナでこのベルトを掛けて戦いたい相手がいる。藤波選手とやりたい」と明かし、9月17日大会(川崎・とどろきアリーナ)での対戦を要求していた。

これまで何度もヒートアップのリングに上がっている藤波。14年にはシングルマッチで対戦経験があり、18年にはTAMURAと組んでユニバーサルタッグ王者にも輝き、2度の防衛に成功している。

それでも近年は痛めている腰の影響もあって、シングルマッチには参戦していない。5月にデビュー50周年を迎えたこともあり、秋にはツアーを開催予定。「シングルはここぞ、という時に取っておきたい」と明かしており、体調も考慮し、慎重に答えを出したい考えだ。

現在返答は保留中だという藤波だが、もし対戦が実現すれば、シングルマッチのタイトル挑戦では、01年12月の新日本IWGPヘビー級で王者武藤に敗れて以来、20年ぶり。タイトル獲得なら、98年の同王者戴冠以来23年ぶりとなる。

ヒートアップでは昨年12月に、元SPEED今井絵理子参院議員の息子である礼夢がデビューし、注目度も上がっている。そんな中、TAMURAは「とどろきアリーナはヒートアップを世間にアピールする絶好の場。無謀な挑戦だと分かっているが、コロナ禍の中で、藤波さんに参戦してもらって、元気を与えてもらいたい」と、藤波戦での初防衛に意欲を見せる。

現在藤波は腰の状態は改善しており「試合をすることで調子を維持している。もっと試合に出たい」と前向きな姿勢も見せている。

TAMURAが突然発表したレジェンドへの挑戦状。藤波は「もしやったとしても、俺が勝つのは明らか」と強気な姿勢を見せる。参戦は果たして実現するのか。藤波の決断に注目が集まる。【松熊洋介】