WBC世界ヘビー級王者タイソン・フューリー(33=英国)と、前王者となる同級1位デオンテイ・ワイルダー(35=米国)と3度目の対戦。フューリーは11回、ワイルダーから3度目のダウンを奪いKOで初防衛に成功した。
試合前
挑戦者ワイルダーにグローブに問題があるとの報道。試合開始が遅れる。
1ラウンド
ワイルダーが先手で右ボディーストレート、左ボディーブローのボディー攻めで主導権を握る。受けた形のフューリーはワンツーを繰り出した。
(ワイルダーの10-9)
2ラウンド
ワイルダーが左ジャブで距離を取りながら右強打、ワンツーでシューリーを後退させた。対するフューリーはワンツーの後にクリンチするシーンが多かった。
(ワイルダーの10-9)
3ラウンド
ジャブの差し合いからワイルダーが右強打をねじ込んだが、フェイントを使ってきたフューリーは接近戦からクリンチ際で右アッパーをアゴに打ち込み、ダウンを奪った。
(フューリーの10-8)
4ラウンド
フューリーが接近戦を仕掛け、ワンツーからのクリンチで抑え込んで相手体力を削った。3回のダウンダメージが残るワイルダーだが、強烈な右ストレートでダウンを奪い返し、続いて連打で2度目のダウンも追加した。
(ワイルダーの10-7)
5ラウンド
ワイルダーが次々と右ストレート強打を繰り出した。右パンチの相打ちからクリンチするフューリーも負けじと右ショートを繰り出して応戦した。
(ワイルダー10-9)
6ラウンド
フューリーが左右の連打でぐいぐい攻め込むと、ワイルダーも左右の連打で反撃。接近戦が多くクリンチも多発した。密着した展開が多くなってきた。
(フューリー10-9)
7ラウンド
フューリーがワンツーを軸に前に出ると、クリンチでロープ際まで追い詰めた。距離を取りたいワイルダーの嫌がるファイトを展開し、左ボディーブロー、強烈な右フックもねじ込んだ。
(フューリーの10-9)
8ラウンド
フューリーがプレッシャーをかけてロープ際に追い込むと強烈なワンツーを打った。後退シーンが目立つワイルダーも力を振り絞ってワンツーを返した。
(フューリーの10-9)
9ラウンド
フューリーがにじり寄ってワイルダーを追い込む。左ジャブ連打で前に出てリズムをつくり始める。対するワイルダーは右拳を打ち込んだ後の追い打ちができない。
(フューリーの10-9)
10ラウンド
体格差を生かしてフューリーが接近戦で押し込みながらボディー打ちを仕掛けた。右フックをねじ込み、ワイルダーからダウンを奪取。ゴング前に短距離からワイルダーの連打を浴びた。
(フューリーの10-8)
11ラウンド
フューリーがパワーを生かして前に出ると、ワイルダーをロープに追い込んで連打を浴びせた。もみ合いから、右フックで3度目のダウンを奪って勝負を決めた。
入場
「病院送りにする」 「報復…報復だ」
フューリーは、20年2月に7回TKO勝利したワイルダーとの2度目対決時の273ポンド(約123・83キロ)よりも4ポンド(約1・81キロ)重い。フューリーは「今、渇望している。このウエートは彼を病院送りにするため、完全に抹消、壊滅するための277ポンドだ」とキッパリ。ワイルダーを地獄の底に落とす覚悟を示した。
ワイルダーは「この戦いは罪滅ぼし、報復…報復だ。現時点で、それが私にとってのすべての行動につながっている。アクション、アクション、アクション。それ以外、話す言葉はない」と静かにリベンジへの気持ちを高揚させた。
これまで
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