ボクシングWBC世界ヘビー級王者タイソン・フューリー(33=英国)が前王者で同級1位のデオンテイ・ワイルダー(35=米国)の返り討ちに大きな自信を示した。9日(日本時間10日)、米ネバダ州ラスベガスのT-モバイルアリーナでワイルダーとの3度目対決による初防衛戦を控え、5日(同6日)に同地で両者が「グランド・アライバル」と題されたラスベガス入りイベントに参加。フューリーは「彼を壊滅させるつもりだ。デオンテイ・ワイルダーを素晴らしい形で、早く壊滅させるつもり」と断言。20年2月に7回TKOで下した前回対決よりも早く撃破することを予告した。

当初は7月24日に設定されていたワイルダー戦だったが、自らの新型コロナウイルス陽性判定で延期となった。「最後の戦いから約18カ月が経過したが、本当にどれほどの時間が必要なのか。私は3週間で彼と対戦する準備ができていた。ケガもない、最高のスパーリングをしてきた。この戦いを100%楽しみにしている。勝つために必要なことはやってきた」と自信たっぷりだ。

過去2度のワイルダー戦は18年12月の引き分け、20年2月の7回TKO勝ちで1勝1分け。今だ負けたことのない相手となるが、ワイルダーは担当トレーナーを変更。マーク・ブリーランド氏を解任し、元対戦相手でもあるマリク・スコット氏を招聘(しょうへい)している。それでもフューリーは「彼が何をしようとしているかは分からないし、私は気にもしていない。彼が何をしても何の違いもない。彼がファイターできても、足を使っても何の違いもない、彼を(パンチで)打つだけだ」と豪語していた。