ボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31=大橋)が最強挑戦者を迎え、約3年11カ月ぶりの「ラスベガス決戦」に臨む。
32戦無敗のWBC世界同級1位アラン・ピカソ(24=メキシコ)が挑戦者に内定し、統一王座4度目防衛戦に臨むことが24日、確実となった。詳細日程は契約を結ぶ米プロモート大手トップランク社と最終調整中。会場は1万人以上が収容可能なアリーナ級になる。ボクシングの「聖地」を満員にするメインイベンターとして21年6月以来の米再上陸を果たす。
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井上の次期挑戦者が内定した。身長173センチの右ボクサーファイターとなるピカソで、「メキシコの東大」と言われるメキシコ国立自治大に在学し、神経解剖学を学んでいる知性派。ボクシングIQも高く、178センチとリーチも長い長身ファイターだ。国内未公認のWBCシルバー王座も保持する最強挑戦者となる。
井上と契約を結ぶ米国プロモート大手トップランク社のボブ・アラムCEOが現在、来日中。井上所属ジムの大橋秀行会長(59)とミーティングを設けた。アラムCEOは「井上は25年に米国で1試合を組むと大橋会長と話をしているが、日時などは決まっていない。場所はラスベガスで行う」と明かした。会場は1万人以上収容可能なアリーナクラスで選定されており、T-モバイル・アリーナやMGMグランド・ガーデンアリーナなどが候補だ。
今年5月には、「カネロ」の愛称で人気の高い4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(メキシコ)が防衛戦を計画している。今年の対戦相手は史上初の2階級で4団体統一を果たしたテレンス・クロフォード(米国)が浮上。詳細が発表されていないため、アルバレス戦と重複しないように日程調整される見通し。現時点では5月3日、17日、31日などが候補に挙がっている。
正式決定すれば井上にとってWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者時代となる20年10月のジェーソン・モロニー(オーストラリア)戦、21年6月のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦に続く3度目のラスベガス舞台となる。過去2回はコロナ禍のため、無観客や観客数限定で開催。約3年11カ月ぶりの再上陸は待望の満員アリーナの興行となることも大きい。
金芸俊戦前、井上は「この後のボクシングキャリアも楽しみにしていきたいなと思う」と海外マッチ中心となる25年の防衛戦を楽しみにしていた。4団体王座を保持したままのピカソ戦が実現すれば、アルバレスの保持する4度目防衛成功という世界記録に並ぶ。ビッグマッチになることは間違いない。
<井上の世界戦記録アラカルト>
◆通算勝利 24勝は、22勝の井岡一翔(志成)を抑えて日本人単独1位。また元3団体統一ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の23勝を上回り現役最多(歴代9位タイ)となった
◆連勝 24連勝で日本歴代1位。2位は具志堅用高の14連勝、3位は山中慎介の13連勝と続く
◆KO数 22KOは元世界ヘビー級王者ジョー・ルイス(米国)と並び世界最多。もちろん国内1位で、2位は11KOの井岡一翔、3位は10KOの内山高志と寺地拳四朗。4位は9KOの具志堅用高、山中慎介
◆最短KO 18年10月のパヤノ戦でマークした70秒(1分10秒)は日本男子歴代1位。2位は平仲明信が92年4月にマークした92秒(1分32秒)

