大相撲春場所(13日初日、エディオンアリーナ大阪)で関脇に復帰した豊ノ島(32=時津風)が、初日に向け懸命な調整を続けている。

 7日は、部屋の正代(24=西前頭6枚目)と、出稽古に来た西十両3枚目の誉富士(30=伊勢ケ浜)と申し合い。同じく出稽古に来た大関照ノ富士が、正代を指名しての三番稽古を始めたため短い土俵となったが、5番とって3勝2敗だった。

 初場所で痛めた左膝は、装身具がはめられ時折、顔をしかめる場面も。「まだ、ちょっと痛いね」と話し、報道陣から「(場所を)引っかけ回したい気持ちは?」の問いに「気持ちはある。膝の痛みを全て、取っ払ってやりたいけど、まだ怖さがある」と慎重に話した。

 関脇復帰は23場所ぶり。昭和以降、5位のスロー記録で、小結を含めた「三役復帰」のくくりでも丸2年ぶり。「久々感は自分でもめっちゃ、感じている」と自分への期待感も、にじませた。全ては膝の回復次第。浪速の春に旋風を巻き起こせるか-。