大関稀勢の里(29=田子ノ浦)が全勝対決を制し、初めて優勝争いの単独トップに立った。

 東前頭4枚目勢(29=伊勢ノ海)を立ち合いから攻め立て、強烈な左おっつけで主導権を握る。小手投げにも2度耐え、最後は上手を引くと盤石の寄り切り。「いいと思いますよ」と、表情を変えることなく振り返った。

 ストレート給金は13連勝して優勝争いを沸かせた13年夏場所以来、約3年ぶり4度目。それでも「まだまだ、これからですね」とおごりはない。9日目は綱とりに挑む大関琴奨菊(32=佐渡ケ嶽)との取組が組まれ「力を出し切っていくだけですね。状態はいいですから」と、初場所で敗れた雪辱を誓った。