横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)が、初顔で東前頭筆頭の御嶽海(23=出羽海)を一気の相撲で破り、3勝目を挙げた。

 右をのぞかせ、左を差すと一気の寄り。3秒5で有望株の挑戦を退けた。前日は隠岐の海(30=八角)に金星を配給。さらに右肘に巻いたサポーターの色が黒だったことから、二所ノ関審判部長(元大関若嶋津)に色を変えるよう注意された。

 またこの日から、横綱鶴竜(30=井筒)が休場。土俵内外で心を乱されそうなことが立て続けに起きたが「今日の一番に集中しようと思っていました」と、雑念を取り去って土俵に上がった。実際「立ち合いから集中できました」と納得の様子。サポーターを巻く右肘の痛みも「土俵に上がったら集中しているから(痛みは)ない」と、何度も口にした集中力でカバーした。八角理事長(元横綱北勝海)も「優勝が早く決まらないように(日馬富士には)期待したい」と最後まで優勝争いに加わることを望んだ。