右足親指などのけがで先場所を全休した大相撲の横綱白鵬が1日、福岡市内で報道陣の取材に応じ、九州場所(13日初日・福岡国際センター)出場に強い意欲を示した。本場所開催のあいさつで福岡市役所を訪問後に「1年最後の九州場所で(史上)3人目の1000勝を(観客に)見せてあげたい」とあと3勝の通算1000勝を視野に入れた。「出場に前向きか」と問われ「はい」と力強く答えた。

 白鵬は7月の名古屋場所中に右足親指を負傷。9月の秋場所は大関時代の2006年九州場所以来の全休となり、親指の遊離軟骨除去手術を受けた。秋巡業は後半から参加し、2日から稽古を再開する。「痛みはない。後は感覚と相撲勘。不安や焦りはあったが、相撲に対する姿勢が再び変わった。若返ったのか、体をとにかく動かしたい」と前向きに話した。

 31歳の第一人者は初の綱とりに挑む大関豪栄道の存在も意識し「壁になるのが横綱の務めで仕事だ」と言い切った。さらに「11、12日目くらいで対戦するだろうから、いい相撲を取れればいいな」と早くも本場所を想定した言葉も口にした。