西前頭4枚目の宇良(25=木瀬)が、巧みな取り口で白星発進した。

 東前頭5枚目の正代(25=時津風)に低く当たる。潜り込めずに下がるものの、体が瞬時に反応。左腕をつかんで、土俵際でとったりを決めた。「紙一重の勝負だったと思います。初日なので、勝てたのはすごくうれしい」と素直に喜んだ。

 名古屋場所10日目の高安戦で右膝を負傷して、そこから5連敗で負け越し。夏巡業も2日目から休場した。その間、満足な稽古はできなかった。ただ「稽古が思う存分できなかったけど、置かれた環境の中でやるべきことはやってきた」。今場所は出場も危ぶまれていたが、強い気持ちを持ってなんとか間に合わせた。それだけに「自信を持って場所に臨みたい」と誓った。