大相撲の幕内経験者で、首の大けがで序ノ口から再起し、西幕下30枚目まで番付を戻した人気者の炎鵬(30=伊勢ケ浜)が、地元石川県で行われた巡業に、1泊2日の強行軍で特別参加した。
5日、石川・七尾市で行われた春巡業に参加。3月の春場所中に、金沢市が出身の縁で、今回の巡業参加の打診があり快諾して実現した。前日4日に都内の部屋で朝稽古を行った後、JR上野駅から新幹線に飛び乗り移動。この日も巡業の朝稽古に参加し、取組を行った後に「また明日、部屋で稽古なので」と、笑顔を見せつつ、急ぎ足で帰京の途に就いた。
この日、巡業が行われた七尾総合市民体育館は、自身が中学2年時に全国中学校大会が行われるなど、思い出深い場所だという。会場の目の前には、今も被災者が暮らす仮設住宅が並んでおり「自分の無力さを感じた」と、変わり果てた姿にショックも大きかった。ただ「相撲でしか力になれないけど、元気づけるつもりが、逆に元気づけてもらった」と、元気な地元住民の姿が、何よりの喜びだった。大けがした首は完治したわけではなく、片道3時間近い新幹線移動は、グリーン車ではなく普通車とあって「姿勢に気を付けた」と、楽な道中ではない。それでも「来てよかった」と、笑顔で話し、あらためて関取復帰を誓っていた。

