先月カリフォルニア州アナハイムで開催されたディズニーの公式ファンイベント「D23エキスポ」では、「スター・ウォーズ」や「マーベル」といった人気作品の新作発表や待望の「スター・ウォーズ」最新作「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」に関する新情報、アニメーションの新作発表など3日間にわたってたくさんの新情報が飛び出し、ディズニーファンを喜ばせました。昨年20世紀フォックスを買収してから初めてとなる今年のD23では、どんな新作のラインアップや情報が発表されたのでしょう。11月12日に米国でサービスを開始する動画配信サービス「ディズニー+」も注目を集めた今年の発表をまとめてみました。

まずは「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」の公開を12月20日に控える「スター・ウォーズ」シリーズからは、ディズニー+で配信される新シリーズに関する発表がありました。サービス開始と同時に配信されることがすでに発表されている「ザ・マンダロリアン」は予告編が初公開された他、人気アニメ「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」の最新シリーズが、ディズニー+で2020年2月に配信されることも明らかに。さらに、以前から製作が噂されていたオビ=ワン・ケノービを主人公にした単独作品が映画ではなく、ドラマとして配信されることも正式発表されました。新3部作で同役を演じたユアン・マクレガーが、新シリーズにも出演することが明らかとなり、来年早々に撮影が開始される予定だといいます。もちろん、「スカイウォーカーの夜明け」に関するプレゼンテーションもあり、新ポスターのビジュアルと同イベント会場だけの特別映像もお披露目されました。

マーベル・シネマティックス・ユニバース(MCU)のフェーズ4としてすでに映画やテレビシリーズ10作品が発表されているマーベルからは、ディズニー+で新たに3つのシリーズが配信されることが発表されました。パキスタン系アメリカ人のムスリムの少女が主人公の「ミズ・マーベル」、月の神から特殊な力を授かって誕生したヒーローが主人公の「ムーン・ナイト」、ハルクのいとこである弁護士ジェニファー・ス-・ウォルターズが女性版ハルクとして活躍する「シー・ハルク」の製作がサプライズ発表されると会場は大いに盛り上がりました。また他にも、マーベルの単独映画としては最高のヒットとなった「ブラックパンサー」(2018年)の続編が、2022年5月6日に全米公開されることも明らかに。

ディズニーの新作からは、1955年に公開されたアニメ「わんわん物語」の実写版の予告編が初公開。本作はCGではなく、本物の犬たちがメインキャラクターを演じていますが、レディとトランプを演じた2匹の犬たちも揃ってD23のレッドカーペットに登場してひと際注目を集めていました。こちらは11月12日にディズニー+で配信が予定されています。また、世界中を熱狂させる社会現象になった「アナと雪の女王」(13年)の続編「アナと雪の女王2」(11月22日公開予定)の新曲「イントゥ・ザ・アンノウン」と「サムシング・ネバー・チェンジ」が初披露された他、新キャラクターとキャストの発表もありました。フラッシュバックシーンで登場するエルサとアナの母親イドゥナの声をエミー賞受賞ドラマ「ウェストワールド」で知られる女優エヴァン・レイチェル・ウッドが演じ、「ブラックパンサー」に出演していた俳優スターリング・K・ブラウンが新キャラクターのマティアス少尉役を演じることが明かされています。

そしてもう一つ注目を集めたのが、テーマパーク関連のプレゼンテーション。アナハイムのディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パークとパリのディズニーランド内のウォルト・ディズニー・スタジオ・パーク、そして香港のディズニーランドに建設予定の「アベンジャーズ」をテーマにした新エリアが「アベンジャーズ・キャンパス」という名称になることが明らかに。アベンジャーズが仲間になる新たなヒーローをリクルートするというストーリーで、スパイダーマンをテーマにしたアトラクションもできるといいます。また、フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・リゾートには、「スター・ウォーズ」をテーマにした新しい体験型ホテル「スター・ウォーズ:ギャラクティック・スタークルーザー」が登場することも明らかに。滞在中、様々なスター・ウォーズ体験がゲストを待ち受けており、スター・ウォーズの世界にどっぷり浸かる2日間を過ごせるようです。【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)