振り返ってみると18年10月4日以来、約2年ぶりとなる、当日誌における超不人気シリーズ「大都会の一風景」第2弾。

先日の未明(午前2時半ごろ)、他者が運転する車の後部座席に座り移動していたのだが、都心の中心部、片側4車線の幹線道路(某国道)の赤信号で停車していた際、人の悲鳴、もしくは“絶叫”のようなすさまじい音が聞こえてきた。

感染防止対策で定期的に窓を開けて換気はしていたが、気温が低かったのでその瞬間はちょうど、車の窓を閉め切っていた。にもかかわらず車内まで聞こえるほどあたりに響き渡る叫び声は、未明といえども相当な音量。

「すわ、事件か」と思い窓を開けて周辺を見回してみると、声の主は、歩道の柵を越えてなぜか幹線道路の路上に座り込み(※歩道部分は段差があり高くなっている構造)、荷物をほうり出すように置き、興奮した様子で誰かとスマホで電話をしている女性であった。

筆者が乗る車とはかなりの距離があったのだが、女性の声は窓を開けて聞くとすさまじく、スマホに向かって「お金ないから!」「お金持ち、ほしいじゃん!」などと泣きながら「お金」に関する何らかの思いを絶叫し続けており、すぐおさまる感じではなさそうな勢いだった。その後、信号が青に変わり、筆者が乗った車は走りださざるを得なかった。

午前2時半ごろ、都心幹線道路の路上に座り込み、あたりに響き渡るすさまじい大声で絶叫を続けていた女性がいた現場
午前2時半ごろ、都心幹線道路の路上に座り込み、あたりに響き渡るすさまじい大声で絶叫を続けていた女性がいた現場

一般的には道路において、交通の妨害となるような方法で寝そべったり、座ったり、しゃがむなどする行為は道路交通法第76条で禁止されている。

この女性の「座り込み」が同法の「交通の妨害となるような方法で」という部分に抵触するのかどうかなどは断定できないが、久々に驚いた未明の“絶叫事件”だった。【文化社会部・Hデスク】