ゴジラの体内に突入する「ジップライン」のスタート地点(撮影・松浦隆司)
ゴジラの体内に突入する「ジップライン」のスタート地点(撮影・松浦隆司)

兵庫県立淡路島公園(淡路市)のアニメーション体験型施設「ニジゲンノモリ」に全長約120メートルの等身大「ゴジラ」を体感できる世界初のアトラクション「ゴジラ迎撃作戦~国立淡路島研究センター」が10日にオープンしました。オープン前に開かれた内覧会で等身大のゴジラの体内に“潜入”してきました。

162メートル先に見えるのはゴジラのぱっくり開いた大きな口です。来場者は「センター」の一員として、「ハーネス」と呼ばれる安全ベルトを体に装着し、空中に張ったワイヤを滑車で滑り降り、ゴジラの体内に突入する「ジップライン」で“迎撃作戦”に加わります。ナニワの巨漢記者もいざ、突撃です。その前に、作戦に加わるには条件があります。体重制限です。110キロオーバーはアウト。ちょっとだけ余裕を残してセーフでした。

スタートライン地点に立つと、足元には木々が茂り、絶景です。いざ体内へ。体重に比例してどんどん、スピードアップ。「ちょっと、速すぎないか…」。迫り来るゴジラ…。大きな口に急接近。体内ではスモークがたかれています。

新アトラクションは東宝の人気映画「ゴジラ」シリーズの「シン・ゴジラ」(16年公開)がモデル。ゴジラの全長約120メートルの体の一部が地中に埋まったとの想定で、長さ約55メートル、幅約25メートル、高さ約23メートルの顔と体が出ています。淡路島に上陸し、暴れ回るゴジラに政府は薬剤を搭載したミサイルを撃ち込んで動きを抑制しましたが、いつ再び暴れ出すか分からない-。異常や復活の兆しがないか監視するのが役目です。

全長約120メートルの等身大「ゴジラ」がぱっくりと開ける大きな口(撮影・松浦隆司)
全長約120メートルの等身大「ゴジラ」がぱっくりと開ける大きな口(撮影・松浦隆司)

約20秒間、空を“疾走”し、ゴジラの体内へ潜入した瞬間、金属的だけど、地を揺るがすよな、怒声、うめき声が混ざったようなゴジラの咆哮(ほうこう)が聞こえました。空中での浮遊感とともに、背筋がゾクッとしました。ゴジラの動きは止まっていても、都市を破壊し、人類に脅威をもたらすゴジラの圧倒的な力を感じました。ゴジラの世界観を堪能できるアトラクションでした。

ジップラインの後にはもう1つもミッションがあります。飛散したゴジラの細胞を増殖を止めるシューティングゲームです。

東宝の大田圭二取締役兼CGO(チーフ・ゴジラ・オフィサー)は「私たちがこだわる細部までクオリティーが高く、ケタ違いの迫力。いまにも動きだしそう」と太鼓判。体内に潜入するジップラインについて「ゴジラの口の中に飛び込むというと、何かゴジラに食われているようなイメージがありますが、ゴジラは人を食べません。みなさんには、生態活動が停止しているかどうかを監視するミッションを担ってもらいます。勇気と挑戦のストーリーを体感していただきたい」。

「ゴジラ迎撃作戦~国立淡路島研究センター」にはゴジラ関連のミュージアムとシアターも併設されています。五感を全開にすれば、ゴジラ・ワールドが満喫できます。【松浦隆司】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ」)

新アトラクション「ゴジラ迎撃作戦~国立淡路島研究センター」の完成披露イベントに出席した、たむらけんじ(右)、山崎紘菜(撮影・松浦隆司)
新アトラクション「ゴジラ迎撃作戦~国立淡路島研究センター」の完成披露イベントに出席した、たむらけんじ(右)、山崎紘菜(撮影・松浦隆司)