大阪・関西万博の会場に設置されていた公式キャラクター「ミャクミャク」のモニュメント2体のうち、東ゲート前にあった「いらっしゃい」が大阪・ミナミの「かに道楽道頓堀本店」前に移設されました。8月31日まで設置されます。
道頓堀は店頭で太鼓をたたく看板人形「くいだおれ太郎」や、「かに道楽」道頓堀本店の名物看板「動くカニ」などが並ぶ“看板スター”の激戦区です。そこに高さ約4メートル、正座で3つ指をつき、ほほ笑む姿が特徴の「いらっしゃいミャクミャク」が期間限定で“仲間入り”しました。
人気者だけに、“不測の事態”への備えも欠かせません。道頓堀商店会の永尾俊一副会長は「絶対に守らなあかん」と力を込めます。警備費は約2000万円。警備は24時間体制で、23時以降は周囲に柵を設置します。監視カメラは警察と連動し、遠方からも監視。昼間は行列整理を含めて警備員3人、夜間は2人体制で警戒に当たります。
「7月の人通りと、夏休みに入る8月の人通りは変わっていくので、今後の流れを見て、状況に応じて変えていきます」と永尾副会長。ミャクミャクを守る警備体制も、人の流れに合わせて「変化」していきます。
ミャクミャクは35億年以上前に生まれた小さな細胞が、海や川を漂いながら長い時を経て関西へたどり着き、人間にあこがれて姿を変えた存在です。細胞は手を持ち、2足で歩くようになり、水と結びついて不思議な生き物へと変化しました。その姿には、脈々と受け継がれてきた歴史や文化、変わり続ける大阪・関西の力が込められています。
永尾副会長は約2000万円の警備費についても「お金をかけても意義がある。大阪の顔です」と強調します。上方歌舞伎などの拠点劇場だった大阪松竹座が5月に閉館しましたが、「マイナスイメージをイッキに回復したい。大阪・ミナミが元気にならないと。道頓堀のためだけではなく、大阪・関西のためにも盛り上げたい」と話します。
大阪・道頓堀川沿いにある老舗串カツ店「串かつだるま」のビル屋上には、名物マスコット「だるま大臣」の巨大像があります。高さ約12メートル、重さ約20トン。こわもての職人をイメージした同店のシンボルで、台座の上で「回って、止まって、回って、止まる」仕掛けがあり、時間とともに向きが変わる“動く名物看板”です。
「串かつだるま」を展開する一門会(大阪市)の会長兼社長であり、道頓堀商店会の上山勝也会長は、ミャクミャクの“仲間入り”を歓迎します。
「道頓堀へいらっしゃい。みなさんも、いらっしゃい」
ミャクミャク、くいだおれ太郎、動くカニ、そしてだるま大臣。大阪・ミナミの看板スターたちが顔をそろえた道頓堀は、この夏、ますます“濃い”にぎわいを見せそうです。【松浦隆司】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ」)




