欅坂46が、今日13日に生配信されるラストライブ2日目公演をもって5年間の歴史に幕を閉じ、櫻坂46(さくらざかフォーティーシックス)として再出発します。激動の5年間を過ごしたキャプテン菅井友香(24)が、ファンや家族への感謝を伝えます。正真正銘、欅坂46のラストインタビューです。

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ラストライブのリハーサルの雰囲気を聞かれ、「深刻で重い感じではなく、楽しくやっています」と笑顔を見せた。「二期生、新二期生含めて、それぞれが一生懸命頑張っています」と後輩への信頼も口にした。

「これで最後だという覚悟はできているんですけど、あらためて欅坂の曲をやるたびに、本当にいい曲ばかりだなって日々感じています。歌唱メンバーが変わっても、今まで以上のものを最後にお見せできるようにみんなで話し合っています。後輩たちも、同じ気持ちだと言ってくれて。みんなが1つに固まってきていると思います」

今年7月に開催した配信ライブで、改名と再出発を電撃発表した。キャプテンとして、スタッフとメンバーの間に立ったり、メンバー間の意見をまとめたりした。「一期生みんなとも、電話で話しました。みんなの気持ちが通じ合えるようにしたいなと思っていたので。いろんな意見があったけど、改名が決まってから心が軽くなった、という子も多かった。時間がたつにつれて1つになっていけたと思います」。菅井個人としても、改名に対して前向きだったという。

「もちろん寂しさはあるんですけど、改名を発表した時は、表現が難しいけど、すっきりしたというか。心の中で、よく分からない何かが解放されて、肩が軽くなった感じでした」

17年1月にキャプテンに就任。結果的に、欅坂で最初で最後のキャプテンとなった。「ダメだな、って思うことがたくさんありました。『私じゃないな』『向いてないな』って思いながらも、任せていただいたからには、頑張ろうと思っていました」と苦笑いした。

欅坂46のタオルを持って笑顔を見せる菅井友香
欅坂46のタオルを持って笑顔を見せる菅井友香

「グループの体制が1つに集中していた部分があったし、みんなの中にもいろいろな意見があって。それぞれの気持ちに理解できる部分があるからこそ、まとめるのは難しかったです」

プレッシャーと責任が伴う立場だ。「もし1人暮らしだったら、大変だったと思います」と言う。家族と愛猫「トム」の存在が心の支えとなっていた。「家に帰ってきた時の私の雰囲気で、母も察してくれて。トムが来てくれたりして。癒やされて、浄化されている感じでした」と感謝した。

「母は『考えすぎなくてもいいじゃない』って励ましてくれます。父はそっと本を渡してくれて、その時に必要な言葉をくれるんです。この前は禅語の本を読みました」

欅坂46はメッセージ性の強い楽曲と、クールなパフォーマンスで人気を獲得してきた。「いろんなものに恵まれて、いろんなものをいただいた時間でした」と感謝した。途中でメンバーの脱退や卒業などもあったが、「不安定なグループだったと思うんですけど、それも魅力だと言ってくださる温かいファンの方々がいてくださった。その恩はこれからもお返ししていきたいです」と誓った。

櫻坂46としての意気込みを聞かれ、「ちゃんと1人1人が個として確立して、生き生きと目標を持って活動できるグループになれたらいいなと思います。『自分はいなくていいんじゃないか』って思う子がいてほしくないです」と力を込めた。

ラストライブについて、「皆さんへの感謝も伝えたいし、最後とかは関係なしに、ライブとして楽しんでもらえるものにしたいです」と意気込んだ。今日13日の2日目公演は、前日12日の初日公演とは全く別の内容になるという。「2日間を通して違った欅坂の一面をお見せできると思います。少しでも気になってくださっている皆様には後悔させません。視聴チケットは当日でも手に入れられるので、欅坂の最後をぜひ見届けてほしいです!」。ファンや家族の愛に支えられてきたキャプテンは、最後まで欅坂への愛であふれていた。【取材・構成=横山慧】

◆菅井友香(すがい・ゆうか)1995年(平7)11月29日、東京都生まれ。愛称「ゆっかー」「菅井様」。15年8月加入、欅坂46の一期生。小5で始めた乗馬が特技。文化放送「レコメン!」月曜レギュラーパーソナリティー。165センチ。血液型AB。

<欅坂46 シングル>

16年 4月 6日 サイレントマジョリティー

   8月10日 世界には愛しかない

  11月30日 二人セゾン

17年 4月 5日 不協和音

  10月25日 風に吹かれても

18年 3月 7日 ガラスを割れ!

   8月15日 アンビバレント

19年 2月27日 黒い羊

<欅坂46 配信限定シングル>

20年 8月21日 誰がその鐘を鳴らすのか?