89歳で亡くなった人間国宝の落語家・桂米朝(本名・中川清)さんの訃報から一夜明けた20日、米朝さんとゆかりの深かった笑福亭仁鶴(78)が大阪市内で会見した。

 昨夜は布団に入った直後に訃報の知らせが届いたという仁鶴は「大ショックです。昨夜は眠れませんでした。(師匠が)稽古している様子、机に向かって原稿を書いている姿、落ちたタバコの灰を指先で拾った後『ゴミ箱、持ってきてや』と言われたシーン、さまざまな場面を思い出した」と肩を落とした。

 上方落語を復興させる姿を身近で見てきた。「戦後、上方落語が全国的に広がっていくにはこういうやり方がいいのと違うやろかと先陣をきっていただいた。そのおかげで我々は全国を回ることができるようになった。上方のにおいをあまり濃くすると、全国では通用しにくいことがあると。それまでは上方は下ネタがあったが、できるだけ軽くするようにと教えてもらった」と振り返った。

 教えてもらったことは数え切れない。「上方落語に対して大貢献していただいた。まさに国の宝です。お疲れさまでした」と感謝の言葉を並べた。