人気スパイ映画「007」シリーズ最新作「スぺクター」でジェームズ・ボンドが使用するスマートフォンを巡り、「一流のスパイであるボンドはアンドロイドは使わない」との理由から、ソニーとサムソンからの高額のオファーを断っていたことが明らかになった。

 ハリウッドでは劇中に小道具や背景として実在する商品や企業名を登場させる広告手法「プロダクトプレイスメント」が一般的になっており、「007」シリーズでもボンドが使用するアストンマーチンなど多数の企業と契約している。ファイナンシャル・タイムズ紙によると、ソニーとサムソンは共にボンドを演じる英俳優ダニエル・クレイグに500万ドルを提示して自社のスマートフォンをボンドが使用するよう求めたと言う。交渉ではソニーは1800万ドル、サムソンは5000万ドルのマーケティング費用を提示したが、一流の物にこだわるクレイグとサム・メンデス監督から却下されたと言う。

 一流のスパイ、ボンドが劇中で使用する車や時計は、世界最高級ブランドの証となっているだけに、安価なイメージのアンドロイドをボンドが使用するのはイメージを壊しかねないと判断したようだ。昨年ソニーのコンピューターがハッキングされ電子メールの内容がリークされた際に、「クレイグもメンデス監督もソニーのスマートフォンを使いたくないと思っている。ソニーは最高ではないと言うことだ」との関係者のメールが流出していたと言う。本作は全米では11月6日、日本では12月4日から公開される。(ロサンゼルス=千歳香奈子)