飛躍のためのヒントをつかんだ。有村架純(23)が主演映画「夏美のホタル」(広木隆一監督、11日公開)の撮影で新境地を切り開いた。等身大のヒロインを演じたが、無心でカメラの前に立つことを心掛け、強い手応えを得たという。
撮影は昨年夏、千葉県内の山間部で行われた。有村は、恋人のこと、将来のこと、亡き父との過去について悩んでいるが、それを表に出さず、明るく振る舞うヒロイン夏美を演じた。複雑な役どころのため、撮影前、どう演じていいか迷っていた。広木監督に「そうやって迷っているのが、まさに夏美。何も考えず現場に立って」とアドバイスされた。「確かにそう。自分と夏美がリンクする。だからもう、考えるのや~めたって(笑い)」。
無心でカメラの前に立つと力みも抜け、夏美と一体化した。自分の中で答えが出た。「芝居をしない」というスタイルだ。「役のベースは作りつつ、現場の空気や、その場で変わっていくものに対応していくために何も考えず、演じる役の気持ちでそこに立つ」。柔軟性の大切さを知ったことで、演技にナチュラルさが加わった。
NHK連続テレビ小説「あまちゃん」でブレーク後も「ストロボ・エッジ」「ビリギャル」などヒット映画に主演。着実に成長しているが、「夏美のホタル」の撮影でさらなる飛躍のヒントを得た。「自分がどこまでできるか正直分からないですが、いろいろな役に挑戦して試してみたい思いはあります」。ひと夏の経験が有村の演技を大きく変えようとしている。



