読売テレビ(大阪市中央区=日本テレビ系)は12日、故永六輔さん(享年83)を追悼して「永六輔 七転八倒旅語録」(17日午前7時)を放送することを発表した。

 永さんは70年10月4日にスタートした日本テレビ系「遠くへ行きたい」(日曜午前7時)の初代旅人として、71年3月28日まで出演。以降、最後の出演となった13年8月11日放送分まで、のべ82回出演した。最後の放送では、瀬戸内寂聴さんと対談し、話題を呼んだ。

 17日に放送する追悼企画では、過去の名場面をもとに、人情味あふれる永さんの足跡を追う。ナレーションは徳光和夫氏。

 またこの日、読売テレビを通じ、74年から同番組を担当している村田亨エグゼクティブプロデューサー(テレビマンユニオン)がコメントを寄せた。

 村田氏は「旅の仕方のすべてを教えてくれたのが永さんでした。当時、テレビは一般の人にとってとても珍しいもの。カメラがいることで彼らの日常を乱してはいけない。取材をするんじゃなくて、取材をさせていただくんだということを教わりました」と、永さんから人生観も学んだことを明かした。

 一方で「永さんは、テレビを見る人がどうしたら面白く見られるかをつねに考えていた人でした」とし「何かおもしろいことを見つけると、いきなり走りだす。現場で起こることをとにかく楽しむ人でした」と振り返り、永さんをしのんだ。