今年の日本テレビ系「24時間テレビ40 告白~勇気を出して伝えよう~」(8月26、27日)のチャリティーマラソン走者が、放送当日に発表されることが決定し、ネット上では「断れない状況の中での発表はパワハラでは」などと話題になっている。

 7月30日の発表では、所属事務所には連絡するがランナー本人も知らされないとし、ヒントとして「当日、(会場となる)武道館にいる人」「走る理由のある人」の2点が挙げられた。過去25回のマラソン企画の中で初の試みとなる。

 走る可能性のある出演者は、番組で伴走コーチを務める坂本雄次氏から問診やトレーニングメニューをもらい準備するという。関係者は「万全な準備をして本番に臨む」としているが、SNSなどを中心にパワハラを指摘する声もあった。

 芸能人の地位向上、権利を守るための団体・日本エンターテイナーライツ協会を6月に発足させたレイ法律事務所の佐藤大和弁護士は「パワハラというのは職場における地位や立場の弱い人間に対して精神的や肉体的に苦痛を与えて、人格や尊厳を傷つけることを言います」とした上で、「今回の走者に指名されることは、演者としてはむしろ喜ばしいことじゃないでしょうか」と、パワハラには当たらないとしている。一方で、「やりたくないと思っている人は当日までに『嫌だ』と告知できると思います。それでも指名されたら、苦痛を与えたということで損害賠償は考えられなくもありません」と述べた。