先週、ノーベル文学賞の受賞者の発表がありました。今年も毎年、有力候補とされる村上春樹氏は受賞を逃し、カズオ・イシグロ氏が受賞しました。

 毎年、個人的な期待とともに、受賞した場合の準備をしているのですが、ここまで肩すかしを食らい続けると、果たして本当に選考委員会の候補者リストに含まれているのかと疑い始めてしまっている始末です。そして、疑心暗鬼に陥るほど、「やきもきさせられるならば、さっさと受賞してほしい」などと、心から願いながら、今年も発表時間を迎え、がっくりしたわけです。

 一方で、当事者である村上氏も、受賞を願っているかどうかにかかわらず、迷惑しているんじゃないかと思っています。有力候補に挙げられることで、この時期は注目され、当日は連絡があるかもしれないと、やきもきさせられているのではないかと。もはや、この時期だけでなく、一年中、ノーベル文学書というワードに追いかけられているんじゃないかと。それこそ、受賞を狙っていなくても、意識せざるを得ない状況なわけで。そんな風に余計な心配をしていると、やはり本人やファンを含め、さっさと受賞するのが一番のハッピーエンドのような気がしてきました。

 毎年、この時期、このようなことを考えているような気がします。だからこそ、来年こそは!