12年に亡くなった作家藤本義一さん(享年79)の5回目の命日になった30日、大阪市内で、しのぶ会「蟻君忌(ありんこき)」が行われ、義一さんと同じく堺市で育った歌手内田裕也(77)も出席した。
「やんちゃな人でね。よく飲んだよ。ああ見えて、ケンカ強かったし、(反骨精神など)俺と似ているところもあったんだよね。ロックンロールを感じる作家だったよね」
内田は堺市内の小学、中学を卒業しており、世代こそ違うが、義一さんとは同郷のよしみで親交を深めた。統紀子夫人によると「男同士でサッときて、サッと飲んで…みたいなつきあいだった」と言い、夫人をまじえての飲食は、ほぼなかったという。
内田にとって、義一さんは同郷のあこがれの先輩だったようで「関西らしくない人。江戸っ子らしいきっぷというかね、反目(反骨精神)があったね。あこがれてたよ」とも話した。
内田は今夏に転倒し、右足甲などを骨折。現在は車いすを使用しており、ケガの状態には「じょじょに良くなってはいるんだけどね。病気(ケガ)だと思うと、よくねえからさ。ロックンロール(魂)は元気だよ」と苦笑い。
それでも、しゃべりは絶好調で、この日は、しのぶ会に先だって、「第3回藤本義一文学賞」も発表。最優秀賞ら9人が表彰され、これを見守っていた内田は「なんか地味だよな。文体とかより、心に伝わるかどうかが大事なんだ」とバッサリ。さらには「作家はもっとリスペクトされるべきなんだ。もう、全身全霊を使って書くんだから、どうも日本では作家へのリスペクトが足りない。ロックな熱い魂を持った新しい作家が出てきてほしいよね」と話していた。



